3-2.会社設立準備 会社形態
自分で事業を行うのであれば、個人事業として行うのか、それとも法人(会社)として行うのかを決めなければなりません。そして法人(会社)で事業を行うのであれば、設立するのは株式会社なのか合同会社なのかを決めなければなりません。
それでは実際の会社形態を見ていきましょう。
個人事業と法人(会社)
個人事業より法人を設立した方がメリットがあるとされる理由は以下のものが挙げられます。
メリット
信用力という社会的評価が得られます。
法人で落とせる経費が増えます。
給与所得控除を利用できます。
所得の分散ができます。
役員退職金を支払えます。
生命保険料が経費になります。
赤字を10年間繰り越せます。
有限責任なので個人の財産を守れます。
デメリット
法人の資金を自由に使えません。
維持運営コストがかかります。
有限責任
FX取引などで大損を出した場合、追い証を支払う必要があります。個人の場合は無限責任なので、支払いが出来なければ不動産などの資産を差し押さえられ、自己破産に追い込まれる可能性があります。法人(会社)の場合は有限責任なので、代表者個人が連帯保証をしていない限り個人として責任を追及されることはありません。
法人と会社
法人と会社の違いですが、事業者の範囲が違います。経済的な活動を行っているほぼ全ての事業者を指す企業という組織名称が一番上にあり、その下に法人があり、更にその下に会社があります。
企業
法人
公法人
公社
公団
公庫
私法人
営利法人
株式会社
合同会社
非営利法人
学校法人
NPO法人
医療法人
個人事業主
合同会社と株式会社
FX会社などを社長1人で起業するのであれば株式会社より合同会社の方がメリットがあるとされる理由は以下のものが挙げられます。
メリット
設立費用が安いです。
意思決定は株式会社の株主総会と違い、社員(出資者)の同意で行われるので、迅速な意思決定が可能です。
所有と経営は株式会社のように経営者と出資者(株主)が分離していませんので、小規模な会社などの実態に即した形だと言えます。
役員の任期はありません。株式会社の場合、役員の任期は最長10年で、役員の任期が切れて再任する際には法務局に対して登記手続きを行う必要があり、費用が発生します。
決算公告義務がありません。
デメリット
株式会社より信用力が劣ると言われています。
上場はできません。
代表者の名称は株式会社の「代表取締役」ではなく「代表社員」となります。知らない人からすると、社長と認識されない可能性があります。
合同会社の社員と従業員
合同会社の社員は出資者のことをいい、株式会社の場合の株主と同じようなものになります。
株式会社の場合、株式を所有する株主と会社の経営を行う取締役は基本的には別になります。株式会社は制度上は所有と経営が分離されており、会社に出資した株主が会社の経営を行う取締役を決めて会社経営を任せます。
合同会社の場合、出資者のことを社員といい、社員の中で業務を執行する者を業務執行社員といいます。業務執行社員は株式会社での取締役と同様に会社の経営を行う役員です。株式会社の場合は株主でなくても取締役になれますが、合同会社の場合は社員でないと業務執行社員になれません。代表社員とは、株式会社の代表取締役と同じような役職で、社員を代表して決定権を持つ人です。代表社員が必ず業務執行社員である必要はありません。定款に別段の定めがなければ業務執行社員全員が代表社員となります。
株式会社での世間一般の社員は、合同会社では従業員といいます。
合同会社
代表社員
①出資者で、②経営者で、③代表者です。
業務執行社員が別に定められていれば、①出資者で、③代表者です。
業務執行社員
①出資者で、②経営者で、③代表者です。
代表社員が別に定められていれば、①出資者で、②経営者です。
社員
①出資者で、②経営者で、③代表者です。
代表社員が別に定められていれば、①出資者で、②経営者です。
代表社員と業務執行社員が別に定められていれば、①出資者です。
従業員
出資はせず業務のみを行います。株式会社での世間一般の社員のことです。
会社設立
資金に余裕があるのであれば、会社設立をサポートしてくれる士業にお願いする方が手間もかからず安心だと思います。
行政書士
定款作成・認証
司法書士
設立登記・設立後の変更登記
税理士
設立後の税務申告等、設立後の顧問契約
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合同会社の構造
合同会社の管理
株式会社は、株主(=所有者)ではない取締役が業務執行(=経営)をするという「所有と経営の分離」が確立していることから、株主(=所有者)の利益を保護するために法律上さまざまな規制があります。しかし、合同会社は持分会社の一つとして社員(=所有者)が会社の業務執行(=経営)を行うものとされ、所有と経営が一致していることから、社員(=所有者)を法律で保護する必要がありません。
合同会社の機関
合同会社では、株式会社のように株主総会(合同会社の社員総会に相当)、取締役会、代表取締役、監査役などといった機関の設置が義務づけられていませんので、その議事録の作成も法律上義務づけられていません。もし機関を設置するのであれば、定款で社員総会を設置して社員総会議事録で記録を残す方法があります。議事録の作成義務がないものの、税務調査など対外的に 意思決定を行った日付と内容を証明する場合に備えて、議事録に準じた書面として同意書というかたちで文書を作成しておく方が望ましです。たとえ社長1人の合同会社であってもです。
合同会社では、各社員が業務を執行し(≒取締役)、その意思決定は社員の過半数をもって行われます(≒株主総会や取締役会)。ただし、例外的に定款で業務執行社員を定めて一部の社員を業務執行から除外することもできます。この場合、業務執行は業務執行社員の過半数をもって決定することになります。また、対外的に社員は単独で会社を代表します(≒代表取締役)。さらに、業務執行権のない社員も含め、すべての社員に会社の業務と財産の状況を調査する権限が認められています(≒監査役)。つまり、合同会社では各社員の全員が取締役・監査役等であり役員ということになります。
業務執行機関
合同会社では、原則として、社員が業務執行を行います。株式会社であれば取締役等は最大10年という任期がありますが、合同会社の社員には任期はありません。例外的に定款で業務執行社員を定めて一部の社員を業務執行から除外することもできますが、社員ではないものを業務執行社員に選任することはできません。合同会社では所有と経営が一致しているからです。
業務執行の決定方法
合同会社の業務執行は原則として社員の過半数をもって決定しますが、次のような例外もあります。
定款で業務執行社員を定めている場合には、業務執行は業務執行社員の過半数をもって決定します。
定款を変更する場合は原則として総社員の同意を要します。
書面を残す場合は、「社員の過半数をもって決定」したこと、又は、「総社員の同意」があったことを証する書面となります。
会社の代表者
業務を執行する社員は会社を代表する権限を有します。定款で業務執行社員を定めていない場合には各社員が、業務執行社員を定めている場合にはその業務執行社員が会社の代表者となりますが、次のような例外もあります。
定款または定款の定めに基づく社員の互選によって会社の代表者を定める場合。
単独代表の原則に基づき、合同会社の代表者は各自が単独で会社を代表します。
参考情報
実際の私の手続き
設立費用の安さなどを考慮して、会社形態は合同会社を選びました。
一人合同会社設立体験記
目次
ホーム
1.退職
2.退職後~会社設立前
3.会社設立準備
3-2.会社設立準備 会社形態 ◀◀◀ 今ここ
4.会社設立中 登記
5.会社設立後 届出
6.開業準備
7.会社運営
8.各種情報Link
9.こぼれ話
9-3.こぼれ話 申請用総合ソフト どの申請様式を選んでよいか分からない
9-4.こぼれ話 申請用総合ソフト 申請書と添付書面にそれぞれ電子署名