7-4.会社運営 節税

7-4.会社運営 節税

それでは実際の節税対策を見ていきましょう。



一般的に法人名義(会社名義)の車は経費として計上することが可能です。また、諸経費の内訳を領収書や明細書、帳簿などに記録しておけば、法人名義の車をプライベートで使用することも可能です(家事按分(ある支出がプライベート用と事業用の双方が混ざったものである場合、事業で使用する比率分のみを経費に計上すること)。


経費算入が一般的に認められる場合の車の条件。

  • 事業に関係のある車

顧客先への訪問、商品の運搬、営業活動のための移動など、仕事として車を使用した場合のみ車にかかる諸費用を経費として計上できます。在宅ワークやネット完結型の仕事など仕事のために車を使わない場合は経費計上の対象にはなりません。

  • 法人名義の車

車を経費計上するなら名義を法人にしておく必要があります。


車の経費として計上できるもの。

  • 租税公課

国税または地方税などの税金、国や地方自治体などに支払う賦課金を経費として処理するための勘定科目「租税公課」です。租税公課として処理できるものは以下の4つです。

  1. 自動車取得税

  2. 自動車税(所有者が納める税金)

  3. 自動車重量税(車両の重量により納める税金)

  4. 収入印紙代


  • 損害保険料

車を現金購入した際に加入する保険を経費として処理するための勘定科目「損害保険料」です。損害保険料として処理できるものは以下の通りです。

  1. 自賠責保険(強制保険)

金額が少なく、強制保険であることなどを理由に期間按分は免除されています。

  1. 自動車保険(任意保険)

1年間の保険料を計算してから経費に計上します。また、加入期間が複数年ある場合は、加入年数を分割して毎年計上しなくてはなりません(期間按分)。


  • 車両費

車を維持(管理)するために必要な経費を振り分ける勘定科目「車両費」です。車両費として処理できるものは以下の通りです。

  1. ガソリン代

  2. ETC料金

  3. 修繕費

  4. 洗車代

  5. 検査登録費用

  6. 車庫証明手続代行費用

  7. 車検費用

  8. その他


  • 地代家賃

駐車場代(月極)を経費計上する勘定科目「地代家賃」です。毎日車を停める月極駐車場は地代家賃、出先で利用するコインパーキングなら旅費交通費、めったに駐車場を利用しない場合は雑費など、状況に応じて勘定科目を決めると良いです。

なお、地代家賃で駐車場の敷金などは処理できません。前述したように一度決めた勘定科目の変更もできないため、ご注意ください。


  • 減価償却費(購入時)

車を現金購入する際にかかった費用を経費に計上できる勘定科目「減価償却費」です。減価償却費では、車の現金購入にかかった費用を車の耐用年数により分割して計上します。



自宅と仕事場

自宅を仕事場とする場合の経費のパターンは以下の通りです。

  1. 個人が賃貸住宅を仕事場とする場合

  2. 個人が持家を仕事場とする場合

  3. 法人が法人名義の賃貸住宅を自宅兼事務所とする場合

  4. 法人が個人名義の賃貸住宅を仕事場とする場合

  5. 法人が個人名義の持家を仕事場とする場合

自分にとって将来可能性が考えられるのは上記3と5となるので、この2つについての詳細は以下の通りです。

3.法人が、法人名義の賃貸住宅を自宅兼事務所とする場合

法人が法人名義で不動産オーナーと賃貸借契約を結び、個人(社長)の自宅としても利用している場合です。法人にとっては自社が借りた物件を個人に転貸(又貸し)しているという形になり、転貸借契約が必要となります。個人からは、近隣の相場や面積等を考慮して適正家賃を徴収する必要があります。法人にとっては不動産オーナーに支払う家賃と個人から徴収する適正家賃との差額が経費となります。

5.法人が、個人名義の持家を仕事場とする場合

個人と法人との間に結ぶ賃貸借契約に基づき、法人が個人に適正家賃を支払うことにより経費にすることができます。個人にとっては受け取った家賃は不動産収入となるので、経費を差し引いた後の所得を確定申告する必要があります。



中小企業退職金共済制度

中小企業のための国の退職金制度「中小企業退職金共済制度」、略して「中退共制度」です。

事業主が中退共と退職金共済契約を結び、毎月の掛金は、金融機関を通じて口座振替により納付します。従業員が退職したときは、その従業員に中退共から退職金が直接支払われます。


  1. 国が助成

新しく中退共制度に加入する事業主や、掛金月額を増額する事業主に、掛金の一部を国が助成します。

  1. 管理が簡単

掛金は口座振替なので手間がかかりません。従業員ごとの納付状況や退職金の試算額は事業主に通知されます。

  1. 掛金は非課税

事業主が中退共と退職金共済契約を結びます。後日、従業員ごとの「退職金共済手帳」が事業主へ送付されます。掛金は全額事業主負担で、損金として全額非課税となります。(資本金の額または出資の総額が1億円を超える法人の法人事業税には、外形標準課税が適用されます。)

  1. 掛金月額が選べます

従業員ごとに掛金月額を選択でき、加入後いつでも増額できます。加入して24ヶ月目以降、掛金総額の100%を受け取れます。そして、3年6ヶ月を超えると、掛金総額より多くの額の退職金を積み立てられます。

  1. 退職金は直接従業員へ

退職金は、企業からではなく退職者本人が手続きをすることによって勤労者退職金共済機構から直接、退職者の預金口座に振り込まれます。

  1. 従業員の福利厚生に利用できる提携サービス

加入企業の特典として、勤労者退職金共済機構・中退共本部と提携しているホテル、レジャー施設等を割引料金で利用できます。


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共済制度 中小機構 小規模企業共済

小規模企業共済及びふるさと納税の控除は株やFXの利益に対して発生する所得税から控除されます。


国の機関である中小機構が運営する小規模企業共済制度は、小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度です。掛金は全額を所得控除できるので、高い節税効果があります。

小規模企業共済の手続きは、中小機構と業務委託契約を締結している委託機関(委託団体)または金融機関の本支店(代理店)の窓口で行ってください。ゆうちょ銀行、農業協同組合の一部、労働金庫、新生銀行、あおぞら銀行、外資系銀行、インターネット専業銀行等は、小規模企業共済をお取扱いしておりません。


  • 掛金は加入後も増減可能、全額が所得控除

月々の掛金は1,000~70,000円まで500円単位で自由に設定が可能で、加入後も増額・減額できます。確定申告の際は、その全額を課税対象所得から控除できるため、高い節税効果があります。

  • 共済金の受取りは一括・分割どちらも可能

共済金は、退職・廃業時に受け取り可能。満期や満額はありません。共済金の受け取り方は「一括」「分割」「一括と分割の併用」が可能です。一括受取りの場合は退職所得扱いに、分割受取りの場合は、公的年金等の雑所得扱いとなり、税制メリットもあります。

  • 低金利の貸付制度を利用できる

契約者の方は、掛金の範囲内で事業資金の貸付制度をご利用いただけます。低金利で、即日貸付けも可能です。



共済制度 中小機構 経営セーフティ共済


経営セーフティ共済については、株やFXの利益から控除されません。


経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)は、取引先事業者が倒産した際に、中小企業が連鎖倒産や経営難に陥ることを防ぐための制度です。無担保・無保証人で掛金の最高10倍(上限8,000万円)まで借入れでき、掛金は損金または必要経費に算入できる税制優遇も受けられます。

経営セーフティ共済への加入手続きは、中小機構と業務委託契約を締結している機関で、会員(組合員)となっている下記委託団体または融資取引がある金融機関の本支店で行ってください。金融機関については、ゆうちょ銀行、農業協同組合、労働金庫、新生銀行、あおぞら銀行、外資系銀行、インターネット専業銀行等は、経営セーフティ共済をお取扱いしておりませんのでご注意ください。

融資取引がある金融機関がない場合は、現在事業上の預金取引を1年以上(当座預金の場合は1年未満可)継続している金融機関の本支店等で手続きできます。ただし、手続きや必要書類が異なりますのでご注意ください。


  • 無担保・無保証人で、掛金の10倍まで借入れ可能

共済金の借入れは、無担保・無保証人で受けられます。共済金貸付額の上限は「回収困難となった売掛金債権等の額」か「納付された掛金総額の10倍(最高8,000万円)」の、いずれか少ないほうの金額となります。

  • 取引先が倒産後、すぐに借入れできる

取引先の事業者が倒産し、売掛金などの回収が困難になったときは、その事業者との取引の確認が済み次第、すぐに借り入れることができます。

  • 掛金を損金、または必要経費に算入できる

掛金月額は5,000円~20万円まで自由に選べ、増額・減額できます。また確定申告の際、掛金を損金(法人の場合)、または必要経費(個人事業主の場合)に算入できます。

  • 解約手当金が受けとれる

共済契約を解約された場合は、解約手当金を受け取れます。自己都合の解約であっても、掛金を12か月以上納めていれば掛金総額の8割以上が戻り、40か月以上納めていれば、掛金全額が戻ります(12か月未満は掛け捨てとなります)。



参考情報




実際の私の手続き





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一人合同会社設立体験記

目次


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1.退職

2.退職後~会社設立前

2-1.退職後~会社設立前 社会保険

2-2.退職後~会社設立前 社会保険 健康保険

2-3.退職後~会社設立前 社会保険 年金

3.会社設立準備

3-1.会社設立準備 事業目的

3-2.会社設立準備 会社形態

3-3.会社設立準備 商号などその他

4.会社設立中 登記

4-1.会社設立中 マネーフォワード 会社情報

4-2.会社設立中 マネーフォワード 法人印鑑

4-3.会社設立中 マネーフォワード 定款

4-4.会社設立中 マネーフォワード 出資金

4-5.会社設立中 マネーフォワード 登記

4-6.会社設立中 オンライン登記

5.会社設立後 届出

5-1.会社設立後 国税 届出 e-Tax

5-2.会社設立後 地方税 届出 eLTAX

5-3.会社設立後 社会保険 届出 e-Gov

5-4.会社設立後 労働保険(労災保険) 届出 e-Gov

5-5.会社設立後 労働保険(雇用保険) 届出 e-Gov

6.開業準備

6-1.開業準備 登記事項証明書 印鑑証明書

6-2.開業準備 銀行口座開設

6-3.開業準備 取引口座開設

6-4.開業準備 名刺

6-5.開業準備 表札

6-6.開業準備 転居届 郵便局

6-7.開業準備 法人カード

6-8.開業準備 ホームページ メール

7.会社運営

7-1.会社運営 規程類

7-2.会社運営 役員報酬

7-3.会社運営 仕訳

7-4.会社運営 節税 ◀◀◀ 今ここ

7-5.会社運営 決算・申告・納税

7-6.会社運営 やるべきこと

7-6-1.会社運営 やるべきこと 1月

7-6-2.会社運営 やるべきこと 2月

7-6-3.会社運営 やるべきこと 3月

7-6-4.会社運営 やるべきこと 4月

7-6-5.会社運営 やるべきこと 5月

7-6-6.会社運営 やるべきこと 6月

7-6-7.会社運営 やるべきこと 7月

7-6-8.会社運営 やるべきこと 8月

7-6-9.会社運営 やるべきこと 9月

7-6-10.会社運営 やるべきこと 10月

7-6-11.会社運営 やるべきこと 11月

7-6-12.会社運営 やるべきこと 12月

8.各種情報Link

9.こぼれ話

9-1.こぼれ話 書体と字体

9-2.こぼれ話 登録免許税の軽減

9-3.こぼれ話 申請用総合ソフト どの申請様式を選んでよいか分からない

9-4.こぼれ話 申請用総合ソフト 申請書と添付書面にそれぞれ電子署名

9-5.こぼれ話 申請用総合ソフト 無料の電子署名の説明が不十分

9-6.こぼれ話 印鑑カードはオンライン申請できない

9-7.こぼれ話 社会保険は5日以内

9-8.こぼれ話 電子申請

9-9.こぼれ話 インボイス制度

9-10.こぼれ話 算用数字(アラビア数字) 漢数字 大字

9-11.こぼれ話 銀行口座開設審査

9-12.こぼれ話 法人設立のメリットとデメリット

9-13.こぼれ話 クラウド会計

9-14.こぼれ話 ぎっくり腰