5-1.会社設立後 国税 届出 e-Tax

5-1.会社設立後 国税 届出 e-Tax

会社が納める税金には、国に納める法人税、消費税などの国税の他に、各地方自治体に納める地方税があります。

国税には、法人税と消費税があり、地方税には、都道府県民税と市町村民税があります。

都道府県民税には、事業税と住民税があり、市町村民税には、住民税があります。

事業税は所得に対して課されますが、都道府県民税と市町村民税の住民税は会社の所得に応じて課税される法人税割と、所得に関係なく会社の規模に応じて課税される均等割からなります。

国税も地方税も確定申告が必要です。


  1. 国税

    • 法人税

    • 消費税

  2. 地方税

    • 都道府県民税

      • 事業税

      • 住民税(法人税割 + 均等割)

    • 市町村民税

      • 住民税(法人税割 + 均等割)


この国税を納めるために、会社設立後は国(税務署)に対して「法人設立届出書」を届出る必要があります。

提出期限は、会社設立後2ヶ月以内です。

電子申請は「e-Tax」で行います。

それでは実際の電子申請を見ていきましょう。


who          会社

what 「法人設立届出書」

where 国(税務署)

how          e-Tax

why     国税を納めるため

when 会社設立後2ヶ月以内



e-Tax

「e-Tax(イータックス)」とは、国税庁が運営する「国税電子申告・納税システム」の呼称です。

窓口や郵送ではなくオンラインで所得税の電子申告や電子納税などの国税の電子手続きを行いたい場合には、「e-Tax」と呼ばれるシステムを利用します。


e-Taxは利用目的に応じてソフトを使い分けます。

WEB型ソフトとダウンロード型ソフトがあるのですが、WEB型ソフトとなる「e-Taxソフト(WEB版)」は、ダウンロード型ソフトとなる「e-Taxソフト」の一部をブラウザ上で利用できるサービスです。申告データの作成や編集はできませんが、会計ソフトで出力した申告データを取り込んで、電子申告を行えます。


e-Taxは「e-Tax受付システム」を中心とした、複数のシステムの集合体だと考えましょう。国税の電子申告や電子納税には必ずe-Taxを利用しますが、どのシステムを介して「e-Tax受付システム」にアクセスするかは自由です。


e-Tax

  • e-Tax受付システム

  • e-Taxソフト

  • e-Taxソフト(WEB版)

  • e-Taxソフト(SP版)

確定申告書等作成コーナー


e-Tax受付システム

「e-Tax受付システム」は、いわば国税庁のオンライン窓口です。利用者は、このシステムに電子申告のデータを送信したり、このシステムを介して税務署から通知を受け取ったりします。

ただ、「e-Tax受付システム」へ直接アクセスする場面は多くありません。基本的に、データの送信や通知の確認は「e-Taxソフト」などを介して行えるからです。


e-Taxソフト

「e-Taxソフト」は、インストール型ソフトです。国税の手続きに関わる様々なデータを作成して、「e-Tax受付システム」へ送信することができます。

e-Taxソフトの主な機能

  • 申告データの作成(所得税、消費税、法人税、贈与税、相続税、酒税など)

  • 作成した申告データの送信

  • 外部から取り込んだ申告データの送信

  • 納付情報登録依頼の送信(電子納税の手続き)

  • 申請書や届出書の作成と送信

  • 国税庁からの通知の確認


e-Taxソフト(WEB版)

「e-Taxソフト(WEB版)」は、e-Taxソフトの機能の一部を使えるウェブサイトです。ブラウザ上で操作できるため、ソフト自体をダウンロードする必要がありません。ただ、電子申告に利用する際は関連ソフトのインストールが必要になります。

e-Taxソフト(WEB版)の主な機能

  • 外部から取り込んだ申告データの送信

  • 納付情報登録依頼の送信(電子納税の手続き)

  • 一部の申請書や届出書の作成と送信

  • 国税庁からの通知の確認


e-Taxソフト(SP版)

「e-Taxソフト(SP版)」は、e-Taxソフト(WEB版)のスマホバージョンです。スマートフォン用に最適化された操作画面で、通知確認などの簡単な機能が利用できます。

e-Taxソフト(SP版)の主な機能

  • 納付情報登録依頼の送信(電子納税の手続き)

  • ごく一部の申請書や届出書の作成と送信

  • 国税庁からの通知の確認


確定申告書等作成コーナー

法人の電子申告は「e-Tax」を利用しますが、個人の電子申告には、ウェブ上の「確定申告書等作成コーナー」を利用するのがおすすめです。e-Taxとは別のシステムですが「e-Tax受付システム」にデータを送信できます。

「確定申告書等作成コーナー」は、国税の申告書類をブラウザ上で作成できるシステム(およびウェブサイト)です。e-Taxとは別個のシステムですが、作成した書類のデータを「e-Tax受付システム」へ送信することができます。

所得税と消費税の電子申告は、確定申告書等作成コーナーから行うのがおすすめです。e-Taxのややこしい部分へ踏み入らずに電子申告を済ませられるため、多くの個人事業主が利用しています。

「e-Taxソフト」等と異なり、会計ソフトのデータを取り込むことはできませんが、申告内容を手入力するのも大した手間ではありません。ちなみに作成コーナーからなら、マイナンバーカードなしで電子申告を行うこともできます(ID・パスワード方式)。

確定申告書等作成コーナーの主な機能

  • 申告データの作成(所得税、消費税、贈与税)

  • 作成した申告データの送信


参考情報


電子署名

「e-Tax」を利用の際は電子署名を求められます。マイナンバーカードを使って電子署名をする場合、一般的にはICカードリーダーが必要とされますが、スマートフォンがあればパソコンとBluetooth接続を行い、ICカードリーダーを使わずに電子署名を行うことができます。

スマフォをICカードリーダーの代わりにする

  1. スマートフォンにJPKI利用者ソフト(マイナンバーカードに組み込まれている電子証明書を利用するための利用者クライアントソフト)をダウンロードします。

  2. パソコンにJPKI利用者ソフトをダウンロードします。

  3. スマートフォンとパソコンをBluetoothでペアリングします。

  4. パソコンにインストールされた公的個人認証サービス内のICカードリーダライタ設定で、使用するICカードリーダライタの種類をBluetoothで接続されたスマートフォンを選択して設定を完了させます。

  5. スマートフォンのJPKI利用者アプリからPC接続状況を確認して使用可能かどうかが確かめられます。



e-Taxソフト(WEB版) 開始届出書 利用者識別番号

e-Taxを利用するには、まず開始届出書を届出て、利用者識別番号を取得する必要があります。

開始届出書



法人設立届出書(法人設立及び異動手続きの申請・届出)

利用者識別番号が取得できましたら、e-Taxソフト(WEB版)にログインして、「法人設立届出書」を作成します。

なお、e-Taxソフト(WEB版)のログイン画面を開いた際、使用するパソコンのオペレーティングシステム(OS)やブラウザなどの利用環境の確認が自動で行われます。利用環境に不備がある場合は、表示されるメッセージに従い、利用環境を整えます。


届出方法

  1. 「e-Taxソフト(WEB版)」で「申告・申請・納税」を選択します。

  2. 「新規作成」から「法人設立及び異動手続きの申請・届出」を選択します。

  3. 画面に指示に従い作業を進めます。

  4. 添付書類として定款も届出る必要があります。申告・申請等データ送信時に添付書類も同時送信する「同時送信方式」と、 申告・申請等データ送信後に別途送信する「追加送信方式」があり、好きな方を選べます。

  5.  国税様式と同時に地方税様式 を作成して送信することもできます。


e-Taxソフト(WEB版)

メインメニュー SE00S010 国税電子申告・納税システム 



青色申告の承認申請書

法人設立届出書と同じ手順で行います。添付書類は必要ありません。



給与支払事務所等の開設等届出

法人設立届出書と同じ手順で行います。添付書類は必要ありません。



その他

事業の特性などに合わせてその他の各種申請を行います。

  • 源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

源泉所得税は、原則として徴収した日の翌月10日が納期限となっていますが、この申請は、給与の支給人員が常時10人未満である源泉徴収義務者が、給与や退職手当、税理士等の報酬・料金について源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税について、次のように年2回にまとめて納付できるという特例制度を受けるために行う手続です。

  • 1月から6月までに支払った所得から源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税 7月10日

  • 7月から12月までに支払った所得から源泉徴収をした所得税及び復興特別所得税 翌年1月20日

煩雑な手続きが毎月ではなく年2回のみになるという意味ではメリットがありますが、半年に1回だけですと、逆にうっかり忘れてしまうという懸念もありますので、利用の際は注意しましょう。

  • 棚卸資産の評価方法の届出書

届け出のないときは原価法の「最終仕入原価法」が適用されます。

  • 減価償却資産の償却方法の届出書

届け出のないときは「定率法」が適用されます。

  • 有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出書 

届け出のないときは法定評価方法である移動平均法が適用されます。



受付完了

「e-Taxソフト(WEB版)」の「送信結果・お知らせ」から「メッセージボックス一覧」で、-Taxに送信した申告・申請データの送信結果、税務署からのお知らせ等を確認できます。

「受付結果」の欄に「受付完了」が表示されていれば、無事送信できたことになります。送信内容に不備がなく、届出の手続きが全て完了した場合の連絡はありません。何か不備等があった場合のみ、連絡がきます。

「eLTAX」の場合、「受付状況」の欄で「受付中です。」又は「手続完了しました。」の表示がされるので、非常に分かりやすいですが、「e-Tax」はそれに比べると分かりにくく、本当に手続きが無地完了したのか不安になります。


受領印の代替

データの送信手続きを終えたことを確認する画面は次の3つがあります。

  1. 「メッセージボックス一覧」の画面。「受付結果」の欄に「受付完了」が表示されます。

  2. 「メッセージボックス一覧」からメッセージをクリックして確認できる詳細情報の画面。その画面は「受信通知」と呼ばれます。

  3. 上記2の「受信通知」にある「電子申請等証明書交付請求」から表示される「電子申請等証明データシート」の画面。


銀行口座開設時などで提出が必要とされる書類の一つに、「所轄税務署あての法人設立届出書(控)」がありますが、「e-Tax」での電子申請の場合、どの画面を代替とするのかははっきりしませんが、確実なのは上記3つの画面全てを印刷して提出するのが良いと思います。

「e-Tax」を使ったことの有る方であれば分かるのですが、上記3つは結局はどれも同じです。ただ、銀行の口座開設の審査担当者の視点からすると、「e-Tax」を使った経験をお持ちの方はあまりいないと思われることから、「受付完了」や「受信通知」の表示があると分かりやすく受け入れやすいのではないかと思います。

「電子申請等証明データシート」は、その画面に証明書ではない旨が明記されており、この「電子申請等証明データシート」の基となる、電子署名された「電子申請等証明書」(XMLデータ)が証明書となるため、利用時には注意が必要です。つまり、銀行側が「電子申請等証明データシート」の画面でも受入れ可能かどうかは事前に確認をした方が良いと思われます。

「e-Tax」がもっと普及してくれば、もっと明確にどこどこの画面を印刷して下さいなどと具体的な指示が提示されるようになると思います。


証明

書面であれば、収受印が押された「所轄税務署あての法人設立届出書(控)」が証明書の類として利用されます。

しかしよく考えてみると、これは控えであり、税務署に提出した申告書の原本と同一であるという保証にはならないはずですし、改ざんの可能性もありうるはずです。それでも一般的に証明書の類として利用されるのは、申告書の原本と同一である可能性が高いとみなされているからでしょう。

「e-Tax」の場合、画面の印刷やPDF化は改ざんの可能性がありうるので、本来は電子署名された「電子申請等証明書」(XMLデータ)を用いるべきでしょう。「電子申請等証明書」はXMLデータが原本であり、「電子申請等証明データシート」は視覚上表示したシートにすぎません。


国税庁の意図としては、XMLデータの「電子申請等証明書」を受領印の代替と考えていたようです。

国税庁のe-Taxのホームページで「電子申請等証明書」についてよくある質問」として、「交付を受けた電子申請等証明書は、どのような場合に使用することができますか。」の回答として、「例えば、金融機関からの融資や入札の資格審査などの際に提出を求められる「申告書の控え」に代わるものとして、これらの提出先への提出書類の一つとして使用する場合などがあります。なお、このような第三者機関へ提出する場合には、提出先が電子データの受入れが可能であるかを確認していただく必要があります。」とあります。


実際には、XMLデータの「電子申請等証明書」を受け入れる金融機関はまだないと思われます。電子申請が当たり前になってきている状況でも、画面の印刷をもって収受印の代替、証明書の代わりとしている訳です。正確性よりも利便性を優先した、慣習的な行為の結果でしょうか。


将来的には、提出が求められるのは紙ベースではなく、XML形式などの改ざんが不可能なデータ形式に置き換わっていくのかもしれません。



参考情報

e-Tax

開始届出書

e-Taxソフト(WEB版)



実際の私の手続き

  1. 「法人設立届出書」、「青色申告の承認申請書」、「給与支払事務所等の開設等届出」をそれぞれデータ送信しました。


  1. 送信後、「e-Taxソフト(WEB版)」の「送信結果・お知らせ」から「メッセージボックス一覧」で、「受付結果」の欄に「受付完了」が表示されました。


  1. 受付完了後に、届出た内容に問題がなく、手続が無地完了した場合は別途連絡があるのかどうかを、e-Taxの問い合わせ窓口に電話連絡して質問したところ、問題がある場合のみ別途連絡がくるが、問題がなければ連絡はないとのことでした。


  1. データ申請を行った翌日、電話連絡があり、「法人設立届出書」の添付書類が送信されていないと言われました。自分では同時送信したつもりでしたが、されていなかったようなので、別途追加送信の形で添付書類のみをデータ送信しました。


  1. 添付書類の送信後は、「メッセージボックス一覧」の「受付結果」の欄に「受付完了」が表示されるのですが、やはり内容に問題があるのかないのかが分からないので、不安でした。




=============================================


一人合同会社設立体験記

目次


ホーム

1.退職

2.退職後~会社設立前

2-1.退職後~会社設立前 社会保険

2-2.退職後~会社設立前 社会保険 健康保険

2-3.退職後~会社設立前 社会保険 年金

3.会社設立準備

3-1.会社設立準備 事業目的

3-2.会社設立準備 会社形態

3-3.会社設立準備 商号などその他

4.会社設立中 登記

4-1.会社設立中 マネーフォワード 会社情報

4-2.会社設立中 マネーフォワード 法人印鑑

4-3.会社設立中 マネーフォワード 定款

4-4.会社設立中 マネーフォワード 出資金

4-5.会社設立中 マネーフォワード 登記

4-6.会社設立中 オンライン登記

5.会社設立後 届出

5-1.会社設立後 国税 届出 e-Tax ◀◀◀ 今ここ

5-2.会社設立後 地方税 届出 eLTAX

5-3.会社設立後 社会保険 届出 e-Gov

5-4.会社設立後 労働保険(労災保険) 届出 e-Gov

5-5.会社設立後 労働保険(雇用保険) 届出 e-Gov

6.開業準備

6-1.開業準備 登記事項証明書 印鑑証明書

6-2.開業準備 銀行口座開設

6-3.開業準備 取引口座開設

6-4.開業準備 名刺

6-5.開業準備 表札

6-6.開業準備 転居届 郵便局

6-7.開業準備 法人カード

6-8.開業準備 ホームページ メール

7.会社運営

7-1.会社運営 規程類

7-2.会社運営 役員報酬

7-3.会社運営 仕訳

7-4.会社運営 節税

7-5.会社運営 決算・申告・納税

7-6.会社運営 やるべきこと

7-6-1.会社運営 やるべきこと 1月

7-6-2.会社運営 やるべきこと 2月

7-6-3.会社運営 やるべきこと 3月

7-6-4.会社運営 やるべきこと 4月

7-6-5.会社運営 やるべきこと 5月

7-6-6.会社運営 やるべきこと 6月

7-6-7.会社運営 やるべきこと 7月

7-6-8.会社運営 やるべきこと 8月

7-6-9.会社運営 やるべきこと 9月

7-6-10.会社運営 やるべきこと 10月

7-6-11.会社運営 やるべきこと 11月

7-6-12.会社運営 やるべきこと 12月

8.各種情報Link

9.こぼれ話

9-1.こぼれ話 書体と字体

9-2.こぼれ話 登録免許税の軽減

9-3.こぼれ話 申請用総合ソフト どの申請様式を選んでよいか分からない

9-4.こぼれ話 申請用総合ソフト 申請書と添付書面にそれぞれ電子署名

9-5.こぼれ話 申請用総合ソフト 無料の電子署名の説明が不十分

9-6.こぼれ話 印鑑カードはオンライン申請できない

9-7.こぼれ話 社会保険は5日以内

9-8.こぼれ話 電子申請

9-9.こぼれ話 インボイス制度

9-10.こぼれ話 算用数字(アラビア数字) 漢数字 大字

9-11.こぼれ話 銀行口座開設審査

9-12.こぼれ話 法人設立のメリットとデメリット

9-13.こぼれ話 クラウド会計

9-14.こぼれ話 ぎっくり腰